HOME > キュアサルコーマセンターについて

代表からのご挨拶

代表理事の高橋克仁です。キュアサルコーマセンターは、患者さんやそのご家族と医療者、肉腫(サルコーマ)・GIST医療に関心のある方や団体・企業が参画するこれまでにない全く新しい形態の非営利の一般社団法人です。
1)患者さんとご家族が主体のキュアサルコーマ、
2)肉腫(サルコーマ)・GIST医療の専門家集団であるキュアサルコーマボード、
3)創薬や新しい診断法の研究開発を担うSMTRC(肉腫・中皮腫先端治療研究センター)
が密接に連携し、肉腫(サルコーマ)の克服を目指します。

高橋 克仁(医師)
Takahashi Katsuhito

キュアサルコーマセンター代表理事
大阪府立成人病センター部長

設立の経緯

私は、血管を専門とするかけだしの内科医として、幸運にも1988年に平滑筋のマーカー遺伝子であるカルポニンを発見したことがきっかけで、今日、平滑筋肉腫とGISTの基礎と臨床を専門とすることになりました。1989年から米国に留学して遺伝子操作の技術を学び、1991年に大阪府立成人病センターに奉職しました。日本内科学会の認定医であったことから内科外来(第1内科、現在の循環器内科)を担当する一方で、1995年からの10年間は大阪大学大学院薬学研究科の招聘准教授を兼務し、薬学研究科の大学院生や医学・歯学部の大学院生、研究室員と共に肉腫の克服をめざし、病態解明、新しい診断法および肉腫治療の新薬であるウイルス遺伝子治療薬の開発に取り組むことになりました。

これらの研究がきっかけとなり、内科外来にはたくさんの肉腫患者さんが受診されるようになりました。2003年最初に受診されたのは、大西さんの奥様であるカジャさんと友人の米澤京子さん。お二人とも後腹膜平滑筋肉腫の患者さんです。このお二人と大西啓之さん、米澤さんの友人の岡田真一郎君は、消化管間質腫瘍(GIST)の患者グループGISTERsの代表である西舘澄人さんとともに、標的遺伝子療法の開発を支援する“キュアサルコーマ”を設立し、2005年より患者さんの視点からホームページで情報発信をはじめました。

これにより肉腫患者さんの受診はさらに増え続け、2011年1月から2012年8月末までの1年8ヵ月に、全国から大阪府立成人病センター内科・肉腫(サルコーマ)外来を受診された患者さんの総数は401名に達しています。7年前、0からスタートした私どもの内科外来は、今では肉腫の専門的外来としては国内で有数の外来のひとつになっていると思います。

集約した肉腫患者さんの診療経験を通して見えてきたもの、それは日本の肉腫医療にポッカリと空いた「空白」でした。日本の医学では、肉腫の専門医は小児科医と整形外科医にしか養成されていません。それぞれの専門は化学療法と外科治療です。小児科医は15歳以下の小児と少年期の患者を扱います。整形外科医が執刀するのは、骨、軟骨、四肢の筋肉や軟部組織に発生する肉腫の手術です。その多くは骨肉腫、軟骨肉腫、Ewing肉腫、滑膜肉腫、横紋筋肉腫、繊維肉腫などで、他に脂肪肉腫、平滑筋肉腫、悪性繊維性組織球腫(未分化多形性肉腫)、血管肉腫の一部です。これら肉腫の組織型と発生部位には好発年齢があります(下図)。

この図から、専門医である小児科医と整形外科医が原発腫瘍の手術から再発転移腫瘍の治療までを一貫して担当できる肉腫の多くは、30代前半までに発生する肉腫であることが分かります。30代後半以降に発生する成人肉腫の多くを占めるのは、平滑筋肉腫、脂肪肉腫、悪性繊維性組織球腫、血管肉腫、癌肉腫/間質肉腫などで、主として胸部、腹部内臓や後腹膜に発生する肉腫です。これらの肉腫患者さんは、原発腫瘍こそ臓器別の外科専門医が治療しますが、再発転移すると継続的な治療を受けられない場合も多く、「がん難民」と呼ばれてきた人たちです。実際、私たちの内科外来を受診される患者さんの93%は、胸部、腹部内臓や後腹膜の肉腫患者さんで、その92%が再発・転移の患者さんです。

肉腫は「忘れられたがん」と呼ばれますが、私たちは、成人の胸部、腹部内臓や後腹膜の再発・転移肉腫の患者さんこそが、本当の意味での「忘れられたがん」であると考えています。その数が日本全体でどのくらいになるのかは統計がありません。この点、米国MDアンダーソンがんセンター、サルコーマセンターの統計が参考になります。1996-2006年の肉腫5781例の統計では、胸部腹部内臓や後腹膜原発の肉腫が58%を占めています。日本でもこれらの肉腫が成人肉腫全体の過半数を占めるものと推定されます。日本で毎年新たに肉腫と診断される患者さんの数を約5000〜8000人とすると、毎年およそ3000人以上が発生している計算になります。

共同治療連携の発端は、大西さんや米澤さんにはじまる一人一人の肉腫患者さんが。自分の治療のためにラジオ波治療や、化学療法、外科治療の専門家(必ずしもその時点では肉腫治療の専門家ではありませんでした)を求めて、病院を渡り歩いたことからはじまります。いつしか同じ肉腫患者さんを診療する医師同士で治療について相談したり、検査結果を供覧したりする過程で、自然発生的に共同治療連携という形が生まれたものです。

組織について

一般社団法人キュアサルコーマセンター
代表理事 高橋克仁
理事   寺岡 慧
理事   大西啓之
監事   渡辺康夫

■患者さんとご家族のグループ
キュアサルコーマ(肉腫の標的遺伝子療法を推進する会)

■肉腫(サルコーマ)・GIST医療の専門家集団による地域と病院の垣根を越えた共同治療連携
キュアサルコーマボード

■連携組織として創薬・診断の研究開発を担う
SMTRC(肉腫・中皮腫先端治療研究センター)

私たちのミッション

大阪府大阪市中央区森之宮
キュアサルコーマセンター
メールはこちら
Copyright © Curesarcoma Center